大切なものと過ごす喜びを ありがとう
大切なものを失う悲しみをありがとう
思い出のひとつひとつが 光る雫
体験という景色を つややかに写し
まあるくふくらみ ぽとりと消える
ひと粒は 水たまりとなり 川となり
海へと漕ぎ出し
晴れやかな陽射しとともに
やがてまた 空へと帰る
いつか 優しい雨は降り
あなたの瞳は また ひと粒の雫にきらめく
大切なものを失う悲しみを ありがとう
光る雫 ひと粒の涙
2009年6月の作品
photo by Prem Asar
君がくれた鉢植え
陽のあたる場所へ
日がな一日
あっちへ動かしこっちへやり
「手がかかるんだよ」と
ふてくされたように
けれど瞳は
愛しい人を
見つめるように
Photo at Huis Ten Bosch
つよさとは しぶとさではないかと
おもうのです
はかなく 散ってゆくのは
いっけん うつくしいけれど
しぶとく そこいにて
すべてをうけとめ うけいれ
血として 肥やしとして
みゃくみゃくと 命をつないでいく
それが母なる地球からうけついだ
つよさではないかと
終戦記念日に寄せてそして友人で今日のイベント主催の澤智みかさんへこの詩を贈ります
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